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思いついた時に、雑に記していくブログ

「24JAPAN」最終回を終え、ネタバレを含めた感想と怒りと疑問と願望をひたすらに書き殴る

 

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奥さんと一緒に見ていた「24JAPAN」がついに最終回を迎えた。。

 

いやぁほんと、「大好きな海外の24!日本でリメイクしてやったぜ!!へへへっ!!!!」という声が今にも聞こえてきそうな、、、うん、唐沢寿明お疲れ様。

 

 

 

これまでにも熾烈な権利争奪戦が繰り広げられていたというが、ついにテレビ朝日が、長い交渉の末にリメイク権を獲得した。その立役者のひとり、テレビ朝日の神田エミイ亜希子プロデューサーに話を聞いた。

 

「4~5年にわたる権利交渉を重ねて、やっとここまできた、と実感しています。交渉中は何度も厳しい条件を提示されましたが、日本で2クールのドラマがほぼないなかで、その仕組みを越えた24話=2クールの放送を前提に交渉したことが契約に向けた決めての一つになりました。さらに、時間軸に沿ったストーリー展開、日本版としての設定変更の説明、コンセプトデザインを細かく提示して熱意も伝えたことで、信頼していただけたんだと思います」

「警察官ではないCTUが日本でどこまで許されるのか、組織のあり方からとことん設定を考えました。本編では描いていない裏設定も含めて、日本版CTUはリアリティも含めて議論を重ねましたね。拳銃の所持が少しでも違和感なく、ドラマに溶け込むようにしたかったので。CTUを特別な組織としての初期段階の設定を作り上げるのが一番大変でした」

また、米版では黒人大統領候補者・パーマーと妻・シェリーの関係性も大きな見どころだった。男女が逆転した設定の日本版では、総理大臣候補者として仕事に奮闘する妻・朝倉麗(仲間由紀恵)に対して、家事をおろそかにしていると姑から責められるなど、家族の描き方を工夫したという。 「家族設定は、日本らしさを取り入れた大きな要素です。つまり、緻密な時間軸をもとにしたストーリーなど、変えてはいけないオリジナルの魅力を残しつつ、人間模様では日本版らしさも演出しました。そうした設定も、本国から評価をいただいています」

https://www.oricon.co.jp/special/55266/

 

 

良いんだが、、良いんだがなぁ。「日本らしく」したおかげでどうにも「安っぽい」。

 

というか、オリジナル版「24 -TWENTY FOUR-」の権利を有するFOX社の要求はそんな厳しかったんか、、?オリジナルをリスペクトしすぎでは、、?という感じ。「日本版にリメイク!」とは言うものの、総理大臣は一般庶民の投票では決めれないし、ハチャメチャに急いで逃げなきゃいけないシーンではしっかりシートベルトを締めるし、ライフル構えた捜査官が街中に居る、、

 

そして時を経てのリメイクなので、様々な物が当然アップグレードされる。携帯→スマートフォン、パソコン→タブレット、というように、2020年仕様になっている。だが、、GPSの探知にそんな時間かかるか、、?今だと一瞬だぞおい、、そこアップグレードせい、、

 

今回の「24JAPAN」は、「現代の日本でリメイクするぜ!」じゃなくて、「日本のキャストでお送りします24!ただ並行世界の日本だぜ!」みたいな感じ。

 

しかし話自体は、ガチガチにオリジナル版の流れで完璧に進んでいく。しかしあらゆる設定や機能を日本版にかつ現代寄りにした所で、流れが一緒なので違和感が残る。

例えば、GPSが今では一瞬なのに何故か探知しきれずに相手の居場所を捉えられないのであれば、相手側からの電波の妨害やらなんやらで無理だった、と変更する。街中でライフル構えた捜査官が違和感あるのだとしたら、獅堂が電話した際に集合場所を咄嗟に変更し、ある程度人のいない場所にする、とか、、無理だったのだろうか。サラッと書いてるのでアホ浅はかな変更案ではあるけれど、オリジナル版そのままだとどうしても逆に「安っぽく」なるし、「雑に映る」。

これは「リメイク」ではなく「コピー」だ。

 

 

 

「リメイクしてやったぜ!!へへへっ!!!!」はまだ良い。良いけども。

 

「原作とは少し違うラストシーン!お楽しみに!!」が割とやばい地獄だった。

 

本当に違くするなら、あのラストシーンでは無く「六花生存ルートにする」じゃダメだったんですか。。。

 

オリジナル版のDVDには六花=テリー生存ルートがあるから、それもあくまで「日本版完全オリジナル」にするつもりで「獅堂も死亡ルートにする」だったのか、、、?

それだと残された美有が確実に自殺かなんかするんですが。。それか復讐の鬼となって水石チーフをぶち殺すウーマンになります。ただでさえ獅堂×六花の娘なので、自分勝手×自分勝手のマスターオブ自分勝手。手が付けられなくなるぞ。養子とか施設とかに預けたって、「…フン」とか言ってるぞ。

 

リメイクするのがシーズン1だけなのならば、獅堂も六花も死なず、家族三人でこの24時間を乗り越えて幸せに過ごすエンドじゃないんか。。。これだと「獅堂一家のせいでたくさんの人が死ぬドラマ」で終わるぞこれ。。

 

いやまぁ、そもそも「獅童現馬が死亡した」なんてどこにも書いてないし、あのまま生き延びたのかもしれないけど、「フフ、、それは視聴者の皆さんの想像にお任せします」で着地させようと思った制作陣を疑う。だとしたらあの謎のカウント再起動からの爆発、「六花、、一緒に帰ろう、、」は要らなかっただろ。視聴者は困惑し放題。

 

テラサと共同制作だったということで、「もしやテラサでシーズン2か、、?」なんて考えながらあのラストシーンを観てたけど、普通に次の番組の予告が始まったので白目。沈黙。地獄。

Twitterとかで続編の告知があるか?!」と思ったら

白目。

 

 

「24JAPAN」、シーズン1だけだとしたら

片瀬那奈マジでどこ行ったの

前川泰之マジでどこ行ったの

栗山千明のボスは誰

・朝倉党首は総理になったのか

ここら辺が「???????」。

 

 

 

 

あと、「脚本の台詞回しが酷い」。

唐沢寿明木村多江栗山千明仲間由紀恵佐野史郎、、これらを筆頭に若手まで揃えに揃えたこのドラマ。「海外の脚本を吹き替えそのまま言わせたんか?!」と疑うような台詞回しが多かった印象。

「吹き替えのセリフを海外のキャスト勢に声優さんが当てる」ことで成立するあの台詞回しは、残念ながら日本人のキャストには合わない。普段絶対に言わないであろう言い回しで台詞を放っているため、演技力があるキャストでもどうしても棒読み感が残る。何を見せられているんだ。

 

 

 

 

リメイク(英語: remake)は、過去に制作された映画などを、新たに作り直すこと、または作り直された作品。

 

設定や時代背景を「日本版」に作り変えれば、それは日本版の脚本の流れや台詞の言い回しに繋がらないのか。爆破や戦闘は最新のVFXを駆使して大迫力のシーンは作れなかったのか。脚本はあくまでオリジナル版と全く同じ流れで進み、最後だけは日本版。ただ日本版ではシーズン1のみなのだから、色々と消化しておくべきではないのか。結局、これは「オリジナル版を知っている勢」「オリジナル版を知らない勢」、誰が楽しめるのか。

 

20年前、確かに「24 -TWENTY FOUR-」は大ブレイクし、シーズンは8まで続いた。しかし今の日本でそれは「ウケるのか」。

 

そもそもなぜ、今リメイクに至ったのか。神田氏は、「1時間=1話、24時間の物語を描くドラマの特性は、SNSを駆使する今のドラマ視聴者のスタイルに合致している」と相性のよさを指摘する。

「開局60周年記念の連ドラの企画を考える中で、誰もが楽しめるエンターテイメントとして2000年代に世界的に大ヒットした『24』に行きつきました。また、リアルタイムで物語が進行していく構成や考え方そのものは、若い世代がSNSで情報を常にシェアしていることと発想として近いものがあります。リアルタイム視聴の楽しさは、若者たちのほうがよく知っていて、この作品との相性もいいと思ったんです。『24』を観たことがない10~20代の若い世代でも、観てみたら楽しめるポテンシャルが高いと考えています」

https://www.oricon.co.jp/special/55266/

 

SNSから着想を得て「24はウケるでしょ!」と考えたのなら、残念ながらそれは外れたのではないか、と感じてしまう。「1時間=1話、24時間の物語を描くドラマの特性は、SNSを駆使する今のドラマ視聴者のスタイルに合致している」と自信があるのなら、「考察」させるような描き方は出来なかったのか。

 

そして24時間の出来事を24話=半年間で描くのだとしたら、どうしても話の流れは遅くて進まないし、オリジナル版とは時代も国も違うわけで違和感あり過ぎるしツッコミどころが多すぎる。別に統計を取ったわけでもアンケートを実施した訳でもなく体感だけど、途中で脱落した人が多いのではないのだろうか。そして最後まで視聴した「オリジナル版を知らない勢」はどう思ったのか。「えぇ…」が大半なのではないか。

 

 

そもそも、「日本版の設定にするのはいいけど、流れとかは絶対そのままに!でも特別にラストだけ変えていいよ!」という条件でリメイク権を獲得したのならば、それはプロデューサーの失敗だ。それならば撤退するし、そもそも手をつけない。

 

俺と奥さんが費やした、半年間の24時間は何だったのだろうか。

 

 

 

いやまぁ、、、、キャストの皆さんお疲れ様でした。唐沢寿明はよく走り、物陰に隠れず真正面から拳銃を構えて突撃し、獅童現馬を全うした。そして栗山千明もなかなか。英語の発音は置いといて、最終話の怪演は凄まじかった。監視カメラを睨む栗山千明はオリジナル超え。もはやホラー。あんなん怖すぎる。あとはビンビンに怪かった佐野史郎も、クセがあるけど凄い良い奴なんじゃねぇかって思った。佐野史郎の普段の役柄も功を奏したのは見事なキャスティング。勝手に動き回り、佐野史郎に「世界は自分を中心に回ってると思ってる」と言わせた木村多江も見事なキャスティング。桜田ひよりと共に、視聴者をイラつかせる演技は見事。イラつかせると言えば、筒井道隆も。そして仲間由紀恵もお疲れ様でした。時任勇気も良かったし。あと池内博之助演男優賞を差し上げます。素晴らしかった。

 

 

豪華なメンツが揃っていて、1話目を見た時にはワクワクが止まらなかった半年前。だからこそ、「なんとかならなかったのかなぁ、、」と思ってしまう。そんなことを書き殴ったこの数時間でした。

 

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